【輪読】ウォール街のランダム・ウォーカー (3章)

ウォール街のランダム・ウォーカー
第三章 1960-1970年代のバブル事例

目次

  1. トロニクス・ブーム 1960- 
  2. ニフティ・フィフティブーム 1970-
  3. 日本の株価・地価バブル 1986-1990
  4. まとめ(機関投資家は健全か?)

トロニクス・ブーム 1960-

トロニクス・ブーム 1960-                         「成長」が魔法の言葉 1960年代、IBMなどの代表的な成長株はPER[1]80倍以上で取引されていた。(2022年のIBMはPER19.9倍) 新規公開銘柄ですら社名に「エレクトロニクス」と名が付けば事業内容に関わらず値上がりした。 投資家は「トロニクス」株は、過去とはまったく異なる経済のまったく新しい時代を表していたため、従来の方法では評価できないと主張した。 機関投資家=プロの多くも投機に走った。

ニフティ・フィフティブーム 1970-

1970年代初めの米国で見られた少数優良銘柄中心の上昇相場。直訳すると「素晴らしい50銘柄」 コカ・コーラマクドナルド、GE、IBMなどの収益性、成長性にすぐれているだけではなく財務的基盤も超一流企業の優良株(=ブルーチップ銘柄)への投資が主流になる 機関投資家ファンドマネージャーたちもこぞってニフティ・フィフティ銘柄を追い求める。 結果としてニフティ・フィフティ銘柄のPERは80-90倍に跳ね上がった。

日本の株価・地価バブル 1986-1990

バブルはアメリカだけで発生するわけではない。 日本では1955-1990年までで不動産価格が75倍まで上がった。 同じように株価は100倍まで膨れ上がった。(平均PER60倍) 日本では商業銀行や生命保険から一般企業にいたるまで巨額の株式を保有していたためバブル崩壊によって深刻な景気後退を経験した。

まとめ(機関投資家は健全か?)

バブルの事例より、必ずしも健全な行動をするとは限らない。むしろバブルやブームの形成を促進したり、崩壊の原因を作る事がわかる。 バブル崩壊時に経営破綻した金融機関の例
山一證券 「飛ばし」と呼ばれる簿外債務の損失先送り
北海道拓殖銀行 バブル崩壊による不良債権の急増
日本長期信用銀行 不良債権の急増
リーマン・ブラザーズ(米) サブプライムローンのリスク潜在化