ウォール街のランダム・ウォーカー
第五章 株価分析の二つの手法
テクニカル分析とファンダメンタル分析
目次
- テクニカル分析とファンダメンタル分析
- チャートは何を語るか
- “いかに”動くかが重要だ
- チャート分析はなぜうまくいかないのか
- ファンダメンタル主義者の“聖なる霊感”
- 株価評価のルール
- 「正しい」株価収益率
- なぜファンダメンタル分析"も"必ずしもうまくいかないのか
- ファンダメンタル分析で成功するための三つのルール
テクニカル分析とファンダメンタル分析
テクニカル分析:株価チャートを作り、それを解釈する。
→心理的な要因に注目。
ファンダメンタル分析:株式の適正価値の分析。
→株価形成の合理的要因に注目。
ウォール街の証券アナリストの90%がファンダメンタル主義者と自認。チャーティストを軽蔑。
→心理的な要因に注目。
ファンダメンタル分析:株式の適正価値の分析。
→株価形成の合理的要因に注目。
ウォール街の証券アナリストの90%がファンダメンタル主義者と自認。チャーティストを軽蔑。
チャートは何を語るか
(1)追うのは日々の株価だけ
第一原理:ファンダメンタル情報は過去の株価に反映されている。
第二原理:株価はトレンドを持って動く傾向がある。
ファンダメンタル情報は役立たず。
その日の高値と安値を結ぶ縦棒を一本引き、それに終値を示す横棒を書くだけ。これを繰り返してトレンドを読む。
例:上昇トレンドの株が抵抗線に到達し、もみ合った末に下落する(ヘッド・アンド・ショルダー・フォーメーション)
第一原理:ファンダメンタル情報は過去の株価に反映されている。
第二原理:株価はトレンドを持って動く傾向がある。
ファンダメンタル情報は役立たず。
その日の高値と安値を結ぶ縦棒を一本引き、それに終値を示す横棒を書くだけ。これを繰り返してトレンドを読む。
例:上昇トレンドの株が抵抗線に到達し、もみ合った末に下落する(ヘッド・アンド・ショルダー・フォーメーション)
(2)駆け引きのタイミングがすべて
明確な売りのシグナルが現れるのを待ち構える。
例外的にチャーティストの予想を裏切ることもある(だまし)。
チャーティストはトレーダーであり、長期投資家ではない。
チャートに用いられる語句の性的暗示(ビッグプレー、クライマックス買い、昇りつめるなど)
明確な売りのシグナルが現れるのを待ち構える。
例外的にチャーティストの予想を裏切ることもある(だまし)。
チャーティストはトレーダーであり、長期投資家ではない。
チャートに用いられる語句の性的暗示(ビッグプレー、クライマックス買い、昇りつめるなど)
チャーティストの行為はセックスと同じってコト!?
“いかに”動くかが重要だ
(1)歴史は繰り返す
チャート分析は当たるのか
→歴史は繰り返す。
①群集心理における集団形成本能がトレンドを持続させる。
②市場参加者間の情報格差インサイダー→機関投資家→素人の順で株価の押し上げ
→個人投資家には向いていないのでは。
③業績上方に対する反応が過少である。
Earning surpriseの影響は漸進的。→なぜ?
チャート分析は当たるのか
→歴史は繰り返す。
①群集心理における集団形成本能がトレンドを持続させる。
②市場参加者間の情報格差インサイダー→機関投資家→素人の順で株価の押し上げ
→個人投資家には向いていないのでは。
③業績上方に対する反応が過少である。
Earning surpriseの影響は漸進的。→なぜ?
(2)「支持線」と「抵抗線」
投資家は購入した株式が下落したとき、購入した際の株価の水準に達したら売ろうとする。
→その株価が抵抗線になる。一方で株価が上昇したのに買いそこなった投資家は、安値になったときに買おうとする。
→支持線になる。
これを繰り返すと抵抗線は支持線になり、株価は上昇し続ける。
投資家は購入した株式が下落したとき、購入した際の株価の水準に達したら売ろうとする。
→その株価が抵抗線になる。一方で株価が上昇したのに買いそこなった投資家は、安値になったときに買おうとする。
→支持線になる。
これを繰り返すと抵抗線は支持線になり、株価は上昇し続ける。
チャート分析はなぜうまくいかないのか
①トレンドが形成された後からしか投資できないし、トレンドが崩れた後にしか売ることができない。
②チャーティストが増えるとチャート分析は意味をなさない。
テクニカル分析に対する最も有力な反論は投資家による利益最大化の行動がもたらす論理的帰結。
→情報の上流にいる投資家の行動?
②チャーティストが増えるとチャート分析は意味をなさない。
テクニカル分析に対する最も有力な反論は投資家による利益最大化の行動がもたらす論理的帰結。
→情報の上流にいる投資家の行動?
6.ファンダメンタル主義者の“聖なる霊感”
株価評価のルール
株価評価の第一のルール:
合理的な投資家は、配当や利益の成長率が高ければ高いほど、株式に対して高い価格を払うはずである。
株価評価の第二のルール:
合理的な投資家は、他の事情が等しければ、企業の利益のうち現金配当ないしは自社株買戻しで株主に還元される割合は多ければ多いほど高い株価をつけるはずである。
高配当株は今後の成長余地が乏しいことを反映している。(JTは東証プライム1841社中7位、マルボロで有名なフィリップ・モリスはS&P500中12位)成長企業は配当しない。
第三のルール:
合理的な投資家は、他の事情が等しければ、その株式のリスクが低ければ低いほど、高い価格を支払うはずである。
第四のルール:
投資家が合理的で他の事情が等しければ、金利水準が低ければ低いほど、株価は高くなる。 金利が高ければ預金や債券が株式に代わるリスクの少ない投資対象になる。
合理的な投資家は、配当や利益の成長率が高ければ高いほど、株式に対して高い価格を払うはずである。
株価評価の第二のルール:
合理的な投資家は、他の事情が等しければ、企業の利益のうち現金配当ないしは自社株買戻しで株主に還元される割合は多ければ多いほど高い株価をつけるはずである。
高配当株は今後の成長余地が乏しいことを反映している。(JTは東証プライム1841社中7位、マルボロで有名なフィリップ・モリスはS&P500中12位)成長企業は配当しない。
第三のルール:
合理的な投資家は、他の事情が等しければ、その株式のリスクが低ければ低いほど、高い価格を支払うはずである。
第四のルール:
投資家が合理的で他の事情が等しければ、金利水準が低ければ低いほど、株価は高くなる。 金利が高ければ預金や債券が株式に代わるリスクの少ない投資対象になる。
今まさに米国の利上げによって第四のルールが起きている最中にある。
「正しい」株価収益率
①将来についての期待が正しいかどうかは現時点では証明できないこと。
②不完全なデータから正確な期待値を計算することはできないこと。
→株価の予測は計算する人次第
③メスのガチョウにとって成長であることが、オスのガチョウにとっても成長であるとは限らない。
→成長期待も時期次第?
→短期的な傾向を長期的に当てはめることはできない
②不完全なデータから正確な期待値を計算することはできないこと。
→株価の予測は計算する人次第
③メスのガチョウにとって成長であることが、オスのガチョウにとっても成長であるとは限らない。
→成長期待も時期次第?
→短期的な傾向を長期的に当てはめることはできない
なぜファンダメンタル分析"も"必ずしもうまくいかないのか
①情報や分析が必ずしも正しいとは限らない点
②アナリストが「価値」の推定を間違う可能性
③市場も必ずしも自分の「間違い」を速やかに訂正するとは限らない
②アナリストが「価値」の推定を間違う可能性
③市場も必ずしも自分の「間違い」を速やかに訂正するとは限らない
ファンダメンタル分析で成功するための三つのルール
第一のルール:利益成長率が今後五年以上にわたって市場平均以上の銘柄を買うこと
第二のルール:株価がファンダメンタル価値以上になっている銘柄には手を出すな
→市場にまだあまり知られておらず、株価収益率が市場よりも極端に高くなっていないような成長株に投資せよ
第三のルール:投資家が「砂上の楼閣」を作れるようなストーリーが描ける銘柄を探そう
→投資家にウケがいい銘柄
第二のルール:株価がファンダメンタル価値以上になっている銘柄には手を出すな
→市場にまだあまり知られておらず、株価収益率が市場よりも極端に高くなっていないような成長株に投資せよ
第三のルール:投資家が「砂上の楼閣」を作れるようなストーリーが描ける銘柄を探そう
→投資家にウケがいい銘柄